「みんなと集まれる飲み会の雰囲気は好きだけど、お酒が苦手だからすぐ酔っちゃう・・」
「度数が低くて美味しい、健康的な乾杯酒ってないのかな・・・」
「シードルって聞いたことあるけど、どんなお酒なんだろう?」
この記事を見ていただいているということは、現在こういったお悩みを抱えていませんか?
そんなお悩みを解決できるかもしれないお酒があるんです!
近年、日本でも徐々に注目されている「シードル」というお酒。
りんご果汁100%を発酵させるのでシュワっとした泡立ちがありつつ、飲みやすくスッキリとした味わいなんです。
実は古くから世界中で愛されているお酒で、歴史も長く、知れば知るほど奥深い世界があります。
はじめまして!筆者の汗かき青二才です。
今回はシードルというお酒を、度数や飲み方と共にご紹介していきます。
この記事を読むことで、
・シードルの度数や飲み方
・シードルがビールよりも乾杯酒として適している理由
・乾杯酒として人気のシードル
・筆者の個人的にオススメなシードル
を知ることができます。
最後まで読み終わった時にはシードルで乾杯したくなっているはず!
筆者プロフィール
汗かき青二才
大阪府在住の酒好き35才。特にビールが大好きでこれまで世界中のビールを飲み歩いてきた。東南アジア、南米、ドイツなどにビールを求め一人旅。クラフトビール醸造所とコラボしてオリジナルビールを作ったことも。近年はシードルの奥深い世界に魅了され、年間300本のシードルを飲むことを目標に日々飲み歩いている。。
1. 世界中で親しまれているりんごのお酒「シードル」とは
シードルって聞いたことあるけど一体どんなお酒か気になったことはありませんか?
そんな方へ向けてシードルの原材料や歴史、作り方を紹介します。
シードルとは?
シードルは、りんごの果汁を発酵させてつくられる醸造酒です。
原材料は、主にりんごだけ!
1本のシードルをつくるために使われるりんごの数は、日本だと平均5〜6個と言われています。
種類は大きく分けると2つで、シュワシュワとした軽やかな泡立ちのあるタイプと、泡のないタイプがあります。泡立ちタイプが主流です!
アルコール度数は2〜9%程度と低めのものが多いながらも、味わいは幅広く、やさしい飲み口のものも多いです。
日本でもここ数年人気が急上昇しており、シードルの生産者や種類がどんどん増えています!
シードルの歴史
シードルには、長い歴史があります。
現在最も有力とされているシードル作りの最古の記録は、なんと紀元前55年!
当時ローマ人がグレートブリテン島(現在のイギリス本島)を侵攻した際に、現地の民族がりんご果汁を発酵させてお酒を作っていたことが発見されました。
9世紀頃には、ローマ帝国の皇帝が交易のためにシードル作りに力を入れ、国有地にりんごや西洋ナシなどの果実を植えるよう布告を出しました。
その後、ヨーロッパでりんごの圧搾技術が進歩したことにより、人々が簡単に硬いりんごを絞ることができ、シードルが普及していきました。
ではなぜ紀元前から作られていたかというと、
りんごが古くから伝わる果実であることと、ワインも紀元前から作られていたことに由来します。
りんごの原種は1200万年前に中国で誕生したとされており、1万年以上前から人々や動物の食料として食されてきました。
すでに紀元前2000年前の中国では接ぎ木の技術があったとされ、りんごは品種を保ちながら世界各地へと広まっていきます。
また、ワインも紀元前4000年以上も前から作られており、お酒作りの基盤はすでに出来ていました。
そのワインの製法にならって、グレートブリテン島(現在のイギリス本島)でも、ブドウの代わりにりんごを使用したお酒ができたのがシードルの起源となります。
当時は生水よりも、発酵させたワインやシードルの方が衛生的であったため、飲用水の代わりとしてのシードルも広まっていきました。
紀元前にはりんごが世界中に広まっていたことと、お酒作りの基盤ができていたことが、シードルが紀元前につくられるようになった理由でした。
最近人気が急上昇してきたシードルですが、りんごの普及からは1万年以上、お酒としては2000年以上の長い歴史があるんですね!
シードルの作り方
シードルは、りんごとりんご果汁に含まれる天然酵母で発酵・醸造されます。
シードルの作り方
STEP1 完熟し糖度の上がったりんごの収穫・選果
STEP2 糖度の高いりんごを圧搾機にかけて、りんご果汁を取り出す
STEP3 取り出したりんご果汁を樽の中へ入れておく。すると1〜2日でりんご果汁に含まれた天然酵母が自然発酵。
STEP4 2〜4週間の発酵期間で、りんごの糖分がアルコールと炭酸ガスを発生させ、シュワっとした泡立ちのシードルが完成!
りんごだけでシードルが作れてしまうんですね!
この自然発酵が健康的なキーポイント!
自然発酵によるアルコールと泡立ちなので、非常に健康的であると言えます。
健康的なポイントは、
・りんご本来の栄養素がとれること
・プリン体もビールの40分の1ほどで限りなくゼロに近いこと
です!
りんご本来の栄養素がとれるのは、シードルの発酵方法に理由があります。
シードルの発酵方法は、一般的には発酵を1回で終わらせる「一次発酵」と2回行う「二次発酵」があります。
二次発酵はタンクや瓶などの容器や手順が異なることで、味わいや香りに個性が生まれます。
いずれにしても自然に発酵させるため、りんご本来のビタミンやミネラル、アミノ酸やポリフェノールも多く含んだまま、お酒になります。
プリン体が少ない理由はシンプルで、りんごはそもそもプリン体が少ない果物であるためです。
対してビールは、原料であるホップ(大麦の麦芽)にプリン体が多く含まれています。
シードルは原材料がりんごだけなので、プリン体がなんとビールの40分の1ほどと限りなくゼロに近くなります。
なので、ビールよりヘルシーであると言えます。
ちなみに、「ケグ」と呼ばれる生ビールに使われる樽を使った二次発酵であれば、フレッシュな”生シードル”が飲めます!
生ビールと同じように、サーバーから注がれる形ですね!瓶で保管しないので新鮮なりんごの味わいを感じることができます。
自然発酵の生シードルで、健康的に乾杯することができますね!
特に痛風の心配がある方は、シードルに変更するメリットは大きいのではないでしょうか!
2. シードルの度数は高い?低い?平均はどのくらい?
お酒が苦手な人は、特にシードルの度数について気になりますよね。シードルの度数について解説していきます。
シードルの度数は2度〜9度と幅がありつつも低めの物が多く、平均的なアルコール度数は5度程度になります。
ビールが平均5%程度、
チューハイは平均4〜6%、
低アルコールの代表とされる「ほろよい」は3%程度なので、
シードルが、低いものは2度のものから、平均でも5%程度であることを考えると、
比較的飲みやすいと言えますね!
シードルの度数は、りんごを自然発酵させる期間によって決まります。
発酵の期間が長いほど、多くの糖分がアルコールに変わるため度数が高くなります。
逆に発酵の期間を短くすると、糖分が多く残り、甘みのある2度程度の低アルコールのシードルが出来上がります。
なのでお酒が苦手な方でも、シードルなら美味しく飲めるという方も多く、酔いすぎる心配も無いので様々な場面で活躍してくれるお酒です。
3. シードルの選び方
そんな発酵期間の長さで味やアルコール度数が変わるシードル。
商品によっても味がかなり違ってきます。
より自分の好みに合ったシードルを見つけられるために、実際にどうやって選べばいいのか、味と産地の2つの視点から、シードルの選び方についてご紹介します。
味で選ぶ
りんご果汁の自然発酵の期間の長さで、味わいが決まります。
発酵期間が長いほどアルコール度数が高く辛口となり、短いとアルコール度数が低く甘口になります。
味のタイプとして主に以下の3つに分けられています。
・ブリュット(辛口)
・ドゥミセック(中辛口)
・ドゥ(甘口)
ラベルに記載されていることも多いので、その時の気分やシーンによって選べる幅広さも魅力的ですね。
はじめてシードルを飲む方やお酒が苦手な方は、比較的度数が低い甘口タイプをオススメします。
辛口タイプはお魚料理や野菜、天ぷら料理などの和食にも相性が良いので、お料理に合わせて選ぶのもアリですね!
お酒が苦手な方は、まずは甘口の低アルコールのものを選んでみましょう!
産地で選ぶ
りんごのお酒と聞くと飲みやすく甘いイメージになりがちですが、先述の通り味も幅広く、合わせる食事や時間帯も実はオールマイティなんです。
ここでは、シードルの基本として押さえておきたい4つの産地をご紹介します。
①スッキリとした上品な口当たりのフランス産
皆さんご存知のシャンパンと同じ作り方であるシャンパーニュ製法を用いたフランス産のシードル。
瓶内二次発酵のあとに時間をかけて澱引き(おりびき)をすることで、甘味、雑味、渋味のバランスが良くなり雑味がありません。上品なりんごの香りがほんのり広がり、エレガントな味わいのシードルです。
りんごの金色の液体の中をシャンパンのようにきめ細かい泡がツラツラと上がる様子は綺麗です。
②キリッとした辛い味わいの日本産
キリッと辛く、実はアルコール度数も高い日本産の辛口シードル。
アルコールは糖分が酵母に分解されて作られるため、日本のりんごは甘味が強い分、アルコール度数が高くなります。
なじみのあるりんごがお酒になったことを感じさせるフレッシュ感が魅力です。
③後味さっぱりの中辛口タイプが多いイギリス・アメリカ産
こちらは甘味をあまり感じず、わずかに香る渋みが後味をさっぱりさせてくれます。
泡立ち控えめで喉ごしよくグビグビ飲めるので、イギリスのパブではビール代わりに親しまれています。
④シャープな酸味が効いているスペイン産
スペイン伝統のスティルタイプと呼ばれる非発泡のシードルです。スペインではシードルをシドラと呼びます。
シャープな酸味とスッキリな辛口が、想像を超えるユニークさを表現しています。
スペイン現地では、高い位置から細く勢いよく注ぎ、空気を含ませることで酸味をやわらげる”エスカンシアール”というスタイルの飲み方が定着しています。
このように、産地によって味わいが幅広く、知れば知るほど奥深い世界も魅力的です。
慣れてきたら産地で選んでみて、それぞれの味の違いをお料理と共に楽しむこともできますね!
お酒が飲めない方にはノンアルコールもオススメ
お酒が全く飲めない方でも大丈夫!シードルはノンアルコールのタイプもあります。
ノンアルコールシードルは主に2つの製造方法があります。
①シードルを低温、低圧の環境下でアルコールだけ除去する
②りんご果汁を発酵させず、バニラや炭酸を加える
いずれもシードルの原材料はりんごなので、りんごの栄養をそのまま吸収できます。
りんごのナチュラルな甘味を感じながら、健康成分もふんだんに取り入れられるのが魅力!
りんごには、リンゴ酸やクエン酸が豊富に含まれているので疲労回復の効果が期待できます。
身体にも良くて美味しい、そしてちょっぴり贅沢な1杯を楽しめますね!
お酒が全く飲めない方は、健康的で美味しいノンアルコールシードルを探してみましょう!
味・産地の2つの視点から、シードルの選び方についてご紹介しました。
その日の気分やお料理に合わせて選んだり、産地のイメージを膨らませながら選んでみたり。
選び方1つとってもワクワクしますね!
是非自分の好みに合った、お気に入りのシードルをセレクトしてみてくださいね!
4. ビールより健康的?シードルが乾杯酒に最適な理由
乾杯と言えばとりあえずビールというのが浸透していますね。
ここでは、なぜシードルが乾杯酒に最適なのか、ビールと比較しながらご紹介します。
お酒が苦手な人からすると、乾杯酒を選ぶときに結構悩まれる方が多いと思います。
1杯目なので我慢してビールを付き合うか、酎ハイやカクテルなどにするか、ソフトドリンクにするか、、
その時の気分もあるので悩んでいると、みんなは既にビールで決まっている(汗)
待たせてしまっている状況になった経験があると思います。
そんな時のイチオシ乾杯酒として、シードルを提案します!
シードルが乾杯酒に最適な理由
シードルが乾杯酒に最適な理由は一言でまとめると、ビールよりも健康的に美味しく飲めるからです!
シードルがビールよりも健康的に美味しく飲める理由について、
詳しく見てみましょう。
①シュワシュワとした泡立ちを楽しめる
ビールと同じく、シュワシュワとした泡立ちをゴクゴクと飲めます。
みんなと一緒に喉越しを楽しめます。
②アルコール度数が低い
ビールよりもアルコール度数が低いシードルもあります。
お酒が苦手な人は、乾杯してからゴクゴク飲んだとしても、酔いすぎてしまう心配はありませんね。
③ビールよりも健康的と言える
ビールよりシードルが健康的と言える理由は2つあります。
⑴グルテンフリー
ビールもシードルも同じ発酵させてつくる醸造酒です。
ビールは麦を、シードルはりんごを発酵させてお酒になります。
麦にはグルテンが含まれているため、アレルギー症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
健康や美容に関心の高い方には、グルテンフリーであるシードルがオススメです。
小麦が主食の欧米では、健康意識の高まりからシードルがブームになっています。
⑵健康・美容成分が豊富
りんごにはリンゴ酸やクエン酸が多く含まれており、疲労物質である乳酸をエネルギーに代える働きをするため、疲労回復が期待できます。
また自然発酵でつくられるので、りんご本来のビタミンやミネラル、アミノ酸、また抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含んでいます。
ポリフェノールは美肌効果や肌トラブルの予防に良いとされています。
対してビールですが、実はビールにもポリフェノールが含まれています。
原材料となるホップにポリフェノールが含まれているからです。
またビールには、ビタミンB群が豊富に含まれていて、体内に溜まった老廃物を出してくれる働きがあります。
ただ適量を超えてしまうと、ビタミンB1を多く消費してしまうため、疲れやすい体になってしまいます。
またカロリーはビールとほぼ同じにも関わらず、プリン体がなんとビールの40分の1ほどで限りなくゼロに近く、ビールよりヘルシーと言えます。
つまり、仕事終わりなどにシードルで乾杯することで、
炭酸でスカッとしながら、悪酔いもせず、疲労回復や美容効果も期待できちゃいますね!
なぜ乾杯酒はビールなのか
「とりあえずビール!」
飲み会での最初の常套句ですよね。
ではなぜ「最初はビールで乾杯」がここまで浸透するようになったのでしょうか。
1955年頃からの高度経済成長に伴ってビールが大衆化し、浸透したのですが、
実はビールが浸透する前は熱燗が飲まれていたそうです!(お酒が苦手な人からすると地獄ですね、、)
①熱燗に比べて短時間で提供できる
②簡単に人数分の飲み物を注文できる
③アルコール度数の低さから内臓への負担が少なく、ビールの炭酸やホップが胃腸を刺激して食欲を増進させる
という理由から浸透したようです。
ただやっぱりお酒が苦手な人からすると、「とりあえずビール!」はあまり好まれないですよね。
そこで今回の新提案である乾杯に最適なシードル!
乾杯にオススメなシードルと、健康意識の高い人へオススメのシードルをご紹介します。
乾杯に最適なオススメ「キリン ハードシードル」
甘さのない爽快な味わいで、シャンパンのような炭酸があるキリンのハードシードル。
アルコール度数は4.5%とビールより少しだけ低いですね。
まさに乾杯に最適なオススメのシードルです。
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健康意識の高い人へオススメ「メルシャン 酸化防止剤無添加シードル」
醸造から瓶詰めまで酸素の接触を最小限にして、製造時の酸化を極力抑える独自の「フレッシュ製法」を用いることで、酸化防止剤無添加のシードルが実現。
りんご果汁100%の味わいを楽しめて、健康にも良いシードルです。
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ビールとシードルを比較してみると、「グルテンフリー」や「プリン体」の観点から、シードルの方が健康的ですね。
ビールと同じような泡立ちを楽しめるシードルもあるので、ビールに代わる新たな乾杯酒としてシードルをオススメします!
「キリン ハードシードル」なら、居酒屋にある場合も多いですよ!
5. 料理とのマッチングを楽しむ3つのポイント
乾杯酒にはもちろんオススメできるシードルですが、実は味や度数も幅広くオールマイティなシーンで活躍できるのが魅力的!
合わせる料理でいろんな顔が見えるシードル。
料理と合わせる際に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
①同じ地域の料理
まずは、シードルの生産地と同じ地域の料理に合わせてみましょう。
例えば、フランスのノルマンディ地方の郷土料理であるガレットは、フランス産のシードルと最高のマッチングを見せてくれます。
またスペインの酸味の強いユニークなシドラ(シードル)は、煮込み料理と合わせると違和感なくお互いを引き立ててくれます。
②りんごと合う料理
りんご果汁100%でつくられるシードルは、もちろんりんごと合う料理にもピッタリです。
例えば、豚肉を使った料理や、りんごを材料にしたフルーティなタレで味わうお肉のグリル料理、甘辛い照り焼きソースの料理などにも合うでしょう。
③甘味が隠し味になる料理
スパイスの利いた辛い料理などにも、シードルは意外にもよく合います。
玉ねぎをじっくり炒めたチャツネ(インド料理に使われる調味料)を使った料理などに合わせると、シードルのほのかなりんごの甘味がコクを与えてくれます。
タイプ別おすすめマッチング
- ゴクゴク飲めるすっきり爽快タイプ→唐揚げ、魚のフライ、ポテトフライ、餃子など
- 酸味と甘味がほどよい白ワインタイプ→魚介のカルパッチョ、香草焼き、生野菜など
- 果実味を感じる味わい深いタイプ→ラム肉のグリル、ローストビーフ、チーズなど
- ドライでキリッと辛い日本酒タイプ→焼き魚、水炊き、貝の酒蒸し、漬物など
- シャープな酸味が効いたシドラタイプ→ チョリソー、白身魚のムニエル、アヒージョなど
シードルと料理のマッチングは、ワインほど研究し尽くされていないので、まだまだ開拓できる可能性があります。
自分の好みで色々と試してみて、想像を超える新しい組み合わせを見つけてみる。そんな楽しみ方もまたシードルの魅力の1つ!
是非いろんなお料理とシードルをマッチングさせてみてくださいね!
6. これであなたもシードル通!シードルをより楽しむ4つのポイント
ビールとワインのいいとこ取りであるシードル。
やはりワインのような奥深い世界が広がっています。
そんな魅力的なシードルの世界を楽しむ4つのポイントをご紹介します。
①ラベルのチェック
ラベルの記載方法は国によっても異なります。
参考になる情報を探したり、ラベルのデザインや記載事項に託された思いや味わいを想像しましょう。
ラベルの記載事項は、生産者や原材料、容量やアルコール分、収穫年や製造年、日本の場合は製造者が書かれています。
また味のタイプも記載されており、主に辛口、中辛口、甘口の3タイプがあります。
ラベルからも好みの味が想像できますね。
②見た目をじっくり観察
濁りの有無、色合い、色の濃淡や輝き、泡立ちなどを確認できます。
グラスに汚れや傷があると泡立ちが強くなるので注意しましょう。
色は、まさにりんご果汁のような黄金色から、透明に近いクリアなものもあります。
色の違いはタンニンに由来しているものが多いので、色から渋味を予想できます。
③香りを探る
グラスを鼻に近づけたり、離したりして香りを確認できます。
手でグラスを包んで温めると香りを感じやすいと言われています。
りんごの若々しいフレッシュな香りから加熱された濃厚な香り。
またりんご以外の様々なフルーツなどの香りも感じられます。
グレープフルーツやライチ、スモーキーさ溢れる土系の香りや、お花やハーブなどのアロマ系の香りもあり、香りの幅を広げてくれる楽しさがあります。
④味わいを感じる
一口含んで、口全体に広がる味わいを感じてみましょう。
甘味、酸味、渋味のほか、全体のバランスやイメージも確認しましょう。
甘い香りだったのに甘さを感じないものもあったり、見た目や香りとのギャップもおもしろいポイントです。
知れば知るほど、ワインのような奥深さも魅力的な部分です。
味わいだけでなく、香りや色などで、そのシードルが作られた背景やイメージを膨らませることで、よりシードルを楽しむことができますね。
7. 筆者が実際に飲んだオススメの2本
ここでは、筆者が実際に飲んだオススメの2本をご紹介いたします。
①HEROUT(エルー グランド・キュヴェ・エクストラ・ブリュット)
フランス ノルマンディ地方の古来製法でつくられた伝統的なシードルです。
「AOC」という、フランスの厳しい条件をクリアしている認証が付けられています。
(地質や気候、歴史的特徴をもつ特定の地域において、定められた製法でつくられた製品にのみ付けられる認証)
「エクストラ・ブリュット」と名称に含まれている通り、かなりの辛口でしたがアルコール分はなんとたったの5.5%。
ビールとほぼ同じにも関わらず、香りが本当に豊かで、アロマやカシス、そしてわずかに磯の香りも感じる奥深い1本です。
こちらのシードルを飲むきっかけとなった記事がこちら。
KATOTRADE’S BLOG 古来製法の自然派シードルに情熱を捧げる理由 ~HEROUT(エルー)プロジェクト責任者 イリス慶子~
「ホンモノのシードル」というワードに惹かれました。
②Le Cellier de Boal(ル・セリエ・ド・ボール シードル・フェルミエ・ドゥミセック)
こちらもフランス産はブルターニュ地方のシードル。
セリエ・ド・ボールという生産者が自家栽培自家醸造で作り上げたオーガニックシードルです。
アルコール分は4%と低めで、色は綺麗な黄金色。
味はドゥミセック(中辛口)と記載されていますが、個人的にはかなり甘口に感じました。
りんご本来の甘味を感じられつつも、パインやシナモンのようなフルーティさも味わえました。
こちらはお酒が苦手な人にもオススメできる、美味しく健康的に飲める1本だと思います。
8. まとめ
いかがでしたか?
今回は、お酒が苦手な人への新たな提案としてシードルをご紹介しました。
ポイントをまとめると以下です。
・ビールより健康的でありながら、シュワシュワとした泡立ちも楽しめる
・アルコール度数が2度ぐらいの低いものや、ノンアルコールもある
・りんごの種類や産地などによって、様々な香りや色、味わいが楽しめる
・健康や美容効果を期待できながら、プリン体を気にせずゴクゴク飲める
・お料理とのマッチングも楽しめる
こんなメリットのあるシードルは、乾杯酒としても最適でありながら、実はワインのような奥深さも垣間見えたのではないでしょうか。
健康や美容にも良いなんて、
知れば知るほどその奥深さの虜になる、魅力的なお酒ですね。
この記事を読んで、シードルの魅力を共有できたら幸いです。
是非、シードルで乾杯してみてくださいね!
参考文献:「知る・選ぶ・楽しむシードルガイド」藤井達郎
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